アーカイブ

倒壊させないための補強工法

明治以降になって身分制度が無くなり、町の人口が増え始めると、持ち家や貸家が多く建てられるようになってきたが、その家は小さいし、大家さんや庄屋さんの家のようには建てられない。家の中も見える所を優先し、見えない所はなるべく小さい材で造るようになった。日本で伝統的に培われてきた工法を伝統工法と呼ぶが、明治以降になると、悪い言葉で言えば手抜き工法だから、伝統工法でなく在来工法と呼ぶのが正しい。在来工法は地震に対して弱かった。明治以前にも大地震はあった筈だが、被害の数字が残されておらず比較できない。ただし関東大震災で倒壊家屋が多かったのは在来工法の家が多かったせいだと考えられる。その後も大地震がある度に被害が多かったので、在来工法を補強するための工法が徐々に定まってきて、壁に筋違を入れたり金物で材を固定するなどの規準が法的に制定されてきた。しかしそれら全部とは言えないにしても、例えば筋違が取り付いている部分の金物や釘が外れると忽ち倒壊するような問題の多い補強方法なのである。