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具体的な計画が可能な期間は「二年」

まず、将来の計画があって、大筋これに従うことのできる人生が、効率よく運ぶことは、疑いない。また、何らかの選択の岐路に立った場合、曖昧ではあっても将来の計画がなければ、効果的な選択が難しい。一方、企業というものは、存外不安定なものだ。見通しまで含めた会社の明暗は、二、三年で十分入れ替わることがある。「日本長期信用銀行」などという立派で大袈裟な名前の銀行でもつぶれたし、このネーミングは、それ自体がジョークとして日本の経済界の最高傑作の1つだ。

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逆に中国の好景気その他の需要に沸く海運会社の現在の好業績を、海運不況の時期に予測できた人はほとんどいないだろう。ファンドマネージャーの仕事の経験からいうと、企業の将来について、具体的数字を伴った「予測」ができるのは、せいぜい二年先くらいまでだ。東洋経済新報社の『会社四季報』でも、業績予想は二期先までだが、これ以上先の業績は、「予測」するものというよりは「想像」するものだというのが現実だ。また、会社というものの将来像が、二、三年先は不確実なのに加えて、会社と社員との関係も不安定だ。大組織のサラリーマンなら、「人事異動」が、自分の思い通りにならないこと、しばしば意外性を伴うことは、よくおわかりだろう。もちろん、会社は、人事異動を社員本人の幸せのために行うわけではないし、社員の生涯を通じて必ず辻棲合わせをするという保証ができる能力を持ってもいない。つまり、一回きりの人生にあって、会社は、アテにするにはあまりにも頼りない存在なのだ。思い切って断定すると、会社の状況変化に対する読みの可能性や、自分の将来像に対する予測可能性を考えたときに、将来の具体的な計画が可能な期間は「二年」だ。もちろん、これは最大公約数的なものであり、事情によって、短縮されたり、長期化できたりする。