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「21世紀マンション」の洗面台

唯一、シャンプードレッサーが重宝がられているのは、病院の入院病棟である。病室では、周囲に泡が飛んでも「髪だけは洗いたい」という切実なニーズがあるからだ。また、乳児のいる家庭などでは、赤ちゃんの沐浴に便利という話もある。大きな洗面ボウルにお湯を溜め、そこを赤ちゃんの湯船にしてしまうわけだ。ちょうどいい具合にシャワーもあるし……。でも、これは安全面で不安がある。あくまでもイレギュラーな使い方だ。そこで、「21世紀マンション」の洗面台は「朝シャンもできる」ではなく、顔を洗う・化粧をするといった洗面台本来の機能を高める方向に進んでいる。たとえば、洗面台のカウンターは人造大理石で、お湯を溜めるボウル部分だけの工夫がある。その工夫は、金属板の表面に磁器質の加工を施したもの。汚れなどがつきにくく、臭いも残りにくい。この素材を使うと、化粧品の顔料が洗面ボウルについても水で流しやすい。つまり、洗面所で化粧をする人が増えたことで生まれた工夫というわけだ。洗面ボウルを工夫するだけでなく、鏡の裏に棚を増やし、化粧品を多く収められるようにする。からには、イスを組み込んだ洗面台もある。そこまですると、洗面所で長居する人もいるだろう。朝の忙しい時間帯に長居されると同居人が困る。